鷲ノ巣村。コートダジュールにはそう呼ばれている中世の村が数多く点在している。その昔、外的から身を守るため、山や丘の頂に、人々は城壁で囲んだ村を作り暮らしていた。その姿が鷲ノ巣のようであることからそう呼ばれているそうだ。ここトゥーレット・シュー・ルーは、そんな典型的な鷲ノ巣村のひとつ。丘の上にへばりつくように作られた中世の村は、その外観だけでも十分見る価値がある。

が、村の中はさらに楽しく面白い。

 城門のような村の入り口を入ると、そこはまるでおとぎの国。石造りの古い家並みの中に、色彩豊かなアーティストたちの個性が溢れている。アーティストといっても、高級な絵画や陶芸を扱っている人たちは少なく、日常の生活を彩るような、手ごろでかわいらしいものが多い。洗面用具の焼き物や、かわいい表札、楽しい食器類、石ころの人形、手作りジュエリー、etc・・・まるで中世にタイムスリップしてしまったような雰囲気の中、可愛らしい店構えのアトリエを覗きながらの散策。 楽しい！

 徒歩で20分も歩けば周れてしまう小さな村に、楽しさがぎゅっと詰まった、それはそれは魅力的なおとぎの村。必見です。