美しいプラタナスの並木に囲まれた小さな町、サン・レミ・ド・プロヴァンス。美しく整備された旧市街には、センスの良いおしゃれなブティックやアトリエ、レストランなどが軒を連ね、いつも買い物を楽しむ地元の人や観光客で賑わっている。程よい曲線を描きながら続く美しい街並みは、その真っ青な空と相まって、とても絵になる風景を醸し出してくれる。

週に一度のマルシェには、周辺からたくさんの人々が押し寄せ、それはそれは賑やかな雰囲気。売っている物の質も量も、プロヴァンスエリアでもトップクラスで、マルシェの規模は年々大きくなってきているようだ。

旧市街から少し郊外に足を延ばすと、ゴッホが入院していたサン・ポール・ド・モーゾール修道院がある。ここに入院していた約1年間の間に、ゴッホは150点を越える作品を描いたとか。修道院には、ゴッホが過ごしていた病室が再現され、当時のゴッホがどのような生活を送っていたのか、うかがい知ることができる。修道院の周りには、当時と変わらない姿のオリーブ畑やアルピーユ山脈が広がっていて、ゴッホの絵がお好きな方は深い感慨を覚えることだろう。

どこか上品で落ち着いた雰囲気のサンレミ。素敵なお店を巡りながら、時間をかけてのんびりと過ごしたい町だ。