Arezzo

アレッツォ

町の起源はエトリアル時代に発し、フィレンツェ、シエナに次ぐルネッサンスの中心都市であったアレッツォは、現在もアレッツォ県の中心として活気ある町となっている。旧市街を取り囲むように住宅地が広がり、10万人近い人口を抱えるトスカーナの主要都市である。町の中に鉄道駅があり、バスの一大拠点ともなっていて交通も至便。様々な形態の店やレストランもあり、長期の滞在にも便利な町だ。

そんなアレッツォも町の中心部はまだ中世の趣を残している。中心となるグランデ広場はゆるやかな坂となっていて、時折伝統行事やマーケットなどが行われている。周囲の建物には各地区の紋章が飾られ、独特な威厳を感じることができる。北側には万能の芸術家、ヴァザーリの設計した宮殿があり、その美しい回廊にはレストランやカフェが店を連ねる。整備された町中は歩きやすく、メーンストリートにはたくさんの店が集まりウィンド・ショッピングも楽しい。

 近代的な町を目指しつつも、しっかりと古き良き伝統と趣を残しているあたりは、やはりここで育まれてきた文化のなせる技なのだろう。きっと世の中には、変えてはいけないものがある。